できれば毎日BL読んで暮らしたい

BL漫画を読んだ感想を中心に書いています

商業BLは素晴らしい

私が初めて触れたBLはアニメのアンソロジーでした。その当時はまだBLという言葉はなく、いわゆる『やおい』と呼ばれていた時代の話です。原作漫画だと思って買った本で男キャラ同士がまぐわっているのに当時11歳の私が受けたショックは図り知れず、どうなってるんだこれは?なんなんだ?どうなっているんだ?ページをめくる手が止まらないぞ?もっと読みたい…みたいな感じで、そこからアンソロを数冊買いました。その後に商業BL雑誌の黎明期が始まり、私の読書傾向は二次創作よりも商業BLの割合が圧倒的に増えていきます。

そうなったのは時代のせい、そして私が片田舎住まいだったのも多分に関係します。まず片田舎すぎてイベントに行けないのです。中学生がイベント会場を訪れる交通費を捻出して、さらに本代もっていうのはなかなか難しいものがありました。でも商業BLは街の本屋さんに行けば簡単に手に入るのです。(ははは、街の本屋さんとかさり気なく言ったけど当時私の住む町には本屋はなく、近隣の本屋までバスで片道640円だった。当時なら往復しただけでコミックス2冊買えるわ…。)

 

それから、最近はデジタル化が進んで、二次創作でも効果音以外はキーボード入力されフォントで読める機会が増えましたが、当時は割と手書きも多かったんですよね。もしくは写植よろしくワープロで打ち出して切って貼ったりしてた。(もしかしてリアルに写植焼いて貼ってた人もいたのかな)私は、手書きセリフの字のタッチによっては、それが気になって話が入ってこなかったり、手書きの誤字脱字がやけに気になってしまったりという不思議な性質があり、好きなジャンルの好きなキャラで好きなCPなのに、手書き文字のタッチが合わなくて目がソワソワ落ち着かないということがまれにありました。しかも二次創作はページが少なく、商業BLに比べて割高です。

そりゃそうでしょ、二次創作は商売じゃないし、発行部数とか手間とか考えたら商売より高いのは当たり前のことです。二次創作の本は、同好の志による熱いほとばしりを垣間見るためにカネを払うのであって、コミックスを買うのとはワケが違う。あれはむきだしの情熱なのだ。

しかし商業BLはやはり商業作品なので、関係各位の手が入り、手触り舌触りがよくパッケージされ、限界集落みたいなとこに住んでる子ですら手が届くところにさりげなく存在します。さらにクオリティも担保されている。もう買うしかないじゃん…買わない理由ないじゃん…ていう感じで雪崩のように商業BLに傾倒していきました。

でもさ!IT革命だよ。IT革命は、さすが革命というだけあってBL読みの暮らしもすっかり変えました。いまは電子書籍で部屋にいながら商業BLはおろか二次創作のダウンロード販売がヨユーで手に入ります。さらに漫画制作のデジタル化が進んだことで、特定の手書き文字がなぜか肌に合わなくて…とかいうワケのわかんない困りごともほとんどありません。しかも試し読みよ。書店でコミックスの立ち読みなんてほとんどできない、サンプルが用意されている本なんてひとにぎりなのに、電子だと長短の差はあるものの試し読みはほとんど必ずあります。なんて便利なの?あと漫画アプリで無料で読める作品もかなり増えた、無料って。無料って。そういうのは大体『待てば無料』とか書いてあんのね。まあ待てずにカネ払ったりもすんだけど、これはふんだんに漫画代を捻出するのが難しい学生には僥倖だ。いや40代の兼業主婦こと私にとってももちろん僥倖です。漫画アプリではBLに限らず少年マンガも少女マンガも青年マンガも面白い連載があるので有難く読んでます。

話が逸れましたが、IT革命で二次創作が摂取しやすくなって、手軽に二次にもアクセスでき、さらに品質が上がり作品も豊富になった商業BLもますます盛り上がってきました。楽しい、生きるの楽しい。今後もいいBLに出会うべく沢山読んで行きたいと思います。