【読んだ】さよなら恋人、またきて友だち
“皆が妊娠させたい男子”一目で押し倒したいと思った相手、そこに愛は芽生えるのか。――閑静な田舎町に訪れた転校生・カナエを見た瞬間、クラス全員が彼を押し倒したいという思考に捕われてしまう。それは彼の特異体質による拒絶不可能な誘惑だった。クラスのリーダー的存在であるオウギも自分のモノにしたいと思いながら、自身の意思に関係なく周囲を欲情させるカナエを守り続けるが、ついにクラスメイトに襲われてしまい…!?
オメガバースです。
つよつよのオメガフェロモンを持つカナエを巡り、クラスメイトがどんどんおかしくなってしまい『性に翻弄されてる感』が絶妙に描写されています。
自分のフェロモンが強すぎるせいで大変な目に遭い続けているカナエですが、いわゆる弱い人間ではなく、チラ見えするしたたかさもたまらない。目的のために手段を選ばないところがいい。
「さよなら恋人、またきて友だち」のシリーズは、主人公をカナエの兄や親族に変えてまだまだ続いているので、私はここ数年終わりそうで終わらない、決着がつきそうでつかない、歯がゆい、つらい、でももっと読みたい…の気持ちを冊数分繰り返してますので、その一作目であるこの本はぜひ読んでほしい。